【育休中に出会えてよかった本】おもちゃデザイナー相沢康夫の『好きッ!絵本とおもちゃの日々』【子育てパパ必読書】

育休中に読んだ本
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積み木好きの方なら,きっとご存知。

積み木が好きすぎて,自らがおもちゃデザイナーになったというほどの男!

それが相沢康夫さん!

育休に入り,心の底から出会えてよかった本の一冊となったこの本

『好きッ!絵本とおもちゃの日々』

この本がいかに素晴らしいか,本書を引用しつつ紹介したい。

そして,育休を取得したパパにこそ,ぜひ読んでもらいたい。

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【絵本&絵本雑貨】 好きッ!絵本とおもちゃの日々
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『好きッ!絵本とおもちゃの日々』の概要

『好きッ!絵本とおもちゃの日々』

エイデル研究所 (1994/10/1)

著者:相沢 康夫

1955年、静岡生まれ。おもちゃデザイナー、漫画家、積み木パフォーマーなど様々な顔がある。作品は、スイス・ネフ社やドイツ・ジーナ社等、主にヨーロッパで製品化されている。大学などの講義の他、講演や園内研修で活躍。『好き!絵本とおもちゃの日々』正続(エイデル研究所)他、著書多数。 引用:KOBECCO

この本は,漫画集+エッセイといったほうがいい。だから,ものすごく読み易い。著者の子育て生活,日常生活の一部を切り取りながら,おもちゃや絵本を紹介していく漫画といえばいいだろうか。

文字ばかりが苦手な人も,とても読み易い構成になっている。

しかも,著者である相沢康夫さんが,おもちゃや絵本を愛してやまない人物なので,その良さが十分に伝わってくる。

今まで考えもせず,おもちゃや絵本を買い与えていた自分が恥ずかしくなってくると同時に,自分の考えをしっかりもった上で,買わねば!と強く思わせてくれる。

子育てに,遊びは欠かせない。遊びに,おもちゃや絵本は欠かせない。そして,何より欠かせないのは,一緒に遊ぶ親であったり,大人であるということ。

どんなおもちゃを子ども買ってあげようか悩んでいる人,育休をとったパパなどにおすすめしたい本。引用したい言葉だらけではあるが,自分が育休中の父親であることと2児の父親であることを視点に,6つほど激選してこの本の魅力を伝えていきたい。

このブログは,あくまでも読書感想で,誤った解釈をしている可能性があります。本を読んで今の自分が感じたこと,考えたことを書くに過ぎないので,本書の解説文でもなければ,要約でもありませんのご注意を。

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ぼくが出会った経緯~奥が深いおもちゃの世界

ぼくがおもちゃや絵本に興味をもったのは,育休に入ってからのことだった。

奥さんが積み木に興味をもち始めた頃,ぼくは正直…

育休ぼく
育休ぼく

積み木なんて ただ木を積むだけじゃん。

と思っていた。

今の自分が,そんなことを言われたら,ブチギレて反論やら批判やらをぶちまけるだろう。

一番衝撃的だったのは,ネフ社の積み木。とにかく,形や色合い,大きさ,すべてが美しかった。これがおもちゃか!?と。ただ,値段を見て,びっくり。高すぎる。ネフ社が最初に発売した【ネフスピール】という積み木は,20000円をこえる...。

しかも,それでも安いほうで,似たような,ただの立方体を円柱にくりぬいたような16個しかない積み木は,40000円もする。衝撃過ぎた。

そこで出会ったのが,相沢康夫さんの積み木チャンネルだった。相沢さんは,長年,幼稚園などで子ども向けにネフ社の積み木を使った,【積み木ショー】を行って,その魅力を伝えている。

育休パパ
育休パパ

すご!積み木ショーすご!!

積み木にこんなに可能性があったなんて…。

相沢さんをきっかけに,積み木はネフ社以外にもたくさんあり(特にヨーロッパがすごい!),いわゆる【積み木の世界】を知っていく。

そんな中で,相沢さんのファンになり,とあるおもちゃ屋さんで,相沢さんの話をしていたとき,そのおもちゃ屋さんの店主が,この本を紹介してくれた。

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おもちゃ選びは親の責任

世にあふれている,刺激だけの,子どもの主体性に働きかけない,くだらないおもちゃの中から,本当に良いおもちゃを選び,買い与えるのは大人の責任だと,私は思っている。

引用:『好きッ!絵本とおもちゃの日々』 相沢康夫 著 知育玩具じゃないったら

今まで,どういう基準や視点でおもちゃを選んでいただろう。

対象年齢,値段,大きさ,キャラクターの有無…。

おもちゃは子どもが選ぶもの,なんとなく値段の割に長く使えて面白そうなもの,いわゆるキャラクターもの。

特にぼくは,おもちゃに関して,買い与えるのは大人の責任と書かれていることにビクッとした。

遊ぶおもちゃによって一生が決まってしまうとは言いすぎかもしれないが,子どもが小さいうちだからこそ,相沢さんの言葉を借りれば,子どもの主体性に働きかけない,くだらないおもちゃを何も考えずに買い与えていたのかもしれない。

ただ,ここで注意したいのは,相沢さんが良いと言っているおもちゃだから無条件に良いものだと判断するのも間違いであると思う。

親である自分が,わが子を見て,このおもちゃが必要だと吟味し判断することが大事なのではないだろうか。

それが,親の責任というものだと解釈する。

相沢さんは,本書でたくさんの素晴らしいおもちゃや絵本を紹介していると同時に,直接的ではないにしても,相沢さんの価値観で良くないとしているおもちゃや絵本についても触れている部分がある。

これを鵜呑みにせずに,なんで相沢さんはよくないおもちゃと判断しているのか,自分になりに考えてみることが大事だと思う。

本書は,1994年に出版されたもので,現在からいうと,30年近く前のものでもある。時を経て,時代も環境も価値観も大きく変わったこの世の中にとって,変わらずに良いとされるものもあれば,そうでないものもあるし,当時にはなかった素晴らしい新たなおもちゃや絵本も誕生している。

だからこそ,親として,どんなおもちゃが良いのか自分で考えてみることが必要だと思う。

考え方として,上記に引用した言葉は素晴らしいし,胸に秘めておきたい。それに続く言葉も含めて素晴らしい考え方である。以下,引用。

絵本もまったく同じで,買う時は子どもの意見は聞かない。そのかわり,子どもがこづかいやお年玉で自分で買う時は,どんなにつまらん物を選んでも絶対文句は言わない。

引用:『好きッ!絵本とおもちゃの日々』 相沢康夫 著 知育玩具じゃないったら
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相手が子どもだからこそ

絵本でも,おもちゃでもそうだが,❝子ども向き❞という部分を,「たかが…どうせ…」と考えるか,

「子ども向きだからこそ最高のものを…」と考えるかの,その落差はあまりにも大きい。

引用:『好きッ!絵本とおもちゃの日々』 相沢康夫 著 おもちゃの寿命

「子ども向き」というと,低年齢や10歳未満といった言葉が連想されてしまう。もっとひどい場合には,大人向きとちがって,劣っているもの,弱いもの,理解力がないもの,とまで連想する人もいるのではないだろうか。

自分もそれに近い感覚があった。「子ども向き」とは,「大人向き」ではなく,簡単なものとか安易なものとか,そういう対象のものなのかなと思えてくる。

つまり,ぼく自身も「たかが…どうせ…」と考えていたわけだ。でも,そうではない。

子どもというのは,無限の可能性を秘めている。幼少期に,何と出会い,どう過ごすかで,今後の人生の基礎を築く。「子ども向け」とは,そんな「大きな可能性のある存在に向けたもの」であると捉えると,「子ども向きだからこそ最高のものを…」と考えることができるのではないだろうか。

それは,おもちゃ選びや絵本選びに限ったことではない。

普段,親として関わるときも,「どうせ子どもだから…」「たかが子どもだから…」という気持ちで関わってはいけない。

育休パパ
育休パパ

とはいえ,子ども相手になると,どうしても「言うことを聞きなさい!」みたいな関わり方をしてしまうなぁ…。

だからこそ!

心の中に,「子どもだからこそ,大事に丁寧に関わろう!」という気持ちを常に秘めていたい。

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おもちゃや絵本の魅力の伝え方

どんなにいい本でも,「ホラ読め」と子どもに渡しても読んでくれないのと同じように,どんなにいいおもちゃでも「ホラ遊べ」と,子どもにポンと差し出してもうまく遊んでくれないことが多いのである。

本当に一人で遊び出すには時間が必要で,初めのうちは親子で一緒に遊ぶことが肝心なような気がする。

引用:『好きッ!絵本とおもちゃの日々』 相沢康夫 著 オヤジの子育てについて

良い本に出逢うと人に薦めたくなる。

良いおもちゃを見つけると子どもに遊ばせたくなる。

ただ,意外と本を薦めても読んでくれない。大人も子どもも。

で,なんで読んでくれないんだ!という経験をする。こんなに良いものを薦めたのに,読もうとしないなんて,ダメな人だな,なんて思ってしまったことさえある…。

でも,ダメなのは自分だった。何もわかっていなかった。

本を読むときって,ものすごく能動的でないといけない。本が自ら開いて,目の前に来てくれることはない。どんなメディアよりも本は面倒くさい。特に,ぼくの世代は。

ラジオはいい。音声が流れてくる。勝手に耳に入ってくる。

テレビはいい。音も映像も流れてくる。勝手に目にも耳にも入ってくる。

まだ新聞はいい。でかでかと書かれた見出しだけでも,勝手に目に入ってくる。しかもその大きな文字が一言で分かるように作られている。

だが,本はどうだ。勝手に開いて置いてあるものでもない。自分から開きにいかないと,開いてくれない。開いたところで,小さい文字の羅列。新聞の見出しのように「見る」だけでは入ってこない。「読まねば」

そんなこちらの主体性がほぼ100%試される本というメディアは,「この本いいよ」と渡されただけでは読もうと思えない。

直接的に子どもにとっての絵本であったり,おもちゃが上記のこととつながるかは分からないが,自分が良いと心の底から思えるもの,一緒に楽しめるものでないと,その魅力は伝わらないし,伝わらなければ,読もうとも遊ぼうとも思えない。

だから,一緒に読むことが大事だし,一緒に遊ぶことが大事なのだろう。

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おもちゃや絵本が親子関係をより良いものにしてくれる

本もおもちゃも道具にすぎないのだと改めて思えてくる。では何の為の道具か?と言えば,親子がかかわるための道具であろう。大事なのは,道具そのものではなく,かかわりなのである。

引用:『好きッ!絵本とおもちゃの日々』 相沢康夫 著 オヤジの子育てについて

いわゆる,良いおもちゃも絵本も,その力は,あるだけでは発揮されない。読み手と聞き手,親と子の間をよりよいものにしてくれる道具なのである。しかも,良いものにしてくれるのは関係性だけではないことは言うまでもないことだろう。

買うのは大人の責任であると書いていたが,買うだけが大人の責任ではない。一緒に遊んで楽しむところまでが買った大人の責任であるともいえる。

どこかのパパ
どこかのパパ

せっかく買ってあげたのに,このおもちゃでは全然,遊ばないな!こんなおもちゃ買うんじゃなかった!

育休パパ
育休パパ

はい,ぼくもこんなこと言ったことあります。はい。

買ったおもちゃで遊んでくれない時,往々にして,「おもちゃが悪い!」とおもちゃのせいにするか,「このおもちゃはまだうちの子にはできないか」と子どものせいにするかのいずれかだと思う。実際に,発達に応じておもちゃは作られているので,年齢が合わないこともあれば,その子の実態に合わないこともある。

よくあるのが,実際より少し上の年齢のおもちゃを買ってしまうこと。長く使いたい,早く成長してほしい,レベルの低いおもちゃで遊んでほしくない,などの親の身勝手な思いが露わになった買い方だ。

「買ったおもちゃで遊んでくれない」の多くは,やはり,買った親の責任であり,一緒に遊ばない親の責任である

ということをこの一文から考えてみた。そして,相沢さんらしい言葉が続く。

どんなにつまらない本でも,どんなにくだらないおもちゃでも,読んであげないより,また一緒に遊ばないより,関わってあげた方がいいにちがいない。

引用:『好きッ!絵本とおもちゃの日々』 相沢康夫 著 オヤジの子育てについて
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おもちゃや絵本が育ててくれるもの

何度も書いたが,自分は正直,おもちゃも絵本も,いわゆる「子ども向け」のものと考え,ひどい言い方をすると,大人が使うものでも読むものでもないと考え,馬鹿にしていたところがある。

その考えを180度変えてくれた3人のうちの1人が,相沢康夫さんだ。

児童文学については宮崎駿監督

絵本や児童文学については中川李枝子さん

おもちゃや絵本,児童文学については相沢康夫さん

特に育休を取ったパパさんには,ぜひこの3人の書籍であったり,作品に触れてほしい。

これだけ薦めても,きっと手に取らない人がほとんどなのだろうけど。

というか,このブログにたどり着く人がほとんどいないと思うが。

もし,この記事を含め,以下の記事に辿り着く育休パパ,子育てパパがいれば,ぜひ手に取って,彼らの考えに触れ,自身の育児にいかしてほしい。

そして,育休中というのは,普段,仕事をしていると出逢えないものとたくさん出逢うことができる。あなたはどんな素晴らしいものと出逢いましたか。

ぜひ,ぼくにも紹介してほしい。

人に紹介したくなるものって,本当にその人にとって大事なものであるし,考え方や見る景色を替えてくれたものだろうから。

ぼくにとっては,この3名の作品や著作に触れて,ぼくの育休ライフは本当に豊かにしてもらえた。

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