【育休観】1年間の育休を経験して分かったこと【人生観】

夫婦
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まだ10か月ちょっとだが。

【育休】という言葉を聞いてどんなことを想像するだろう。

子育てをするために仕事を休んでいるということで,いわゆる仕事が好きな人は【仕事をしたくなるだろうな】とか【育児のためとはいえ,何年も仕事をせずに家にて子育てするのはしんどいな】などと思うだろう。反対に,仕事よりも家庭で子どもとできる限り関わりたいという人は【ありがたい制度だ】とか【可能な限り育休をとって育児をしたい】などと思うだろう。

ぼくの経験上【仕事休めていいな】とか【育休なんて経験したら仕事したくなくなるよね】と言ってきた人もいる。確かにそういったことも思わないこともない。

本当に【育休】に対する考えはさまざまである。本当にその人の人生観,子育て観,仕事観,家族観などによって,大きくちがう。

特に【男の育休】となると,世間の論調も激しくなるだろう。ぼくの場合の【1年間の育休】となるとなおさらだ。そこに夫婦観や金銭観といったさまざまな価値観を複合して論じなければならなくなるからだ。

育休をとった理由は過去に何度かかいた。たとえば以下のように。

今回は,とった理由というよりも価値観の部分を掘り下げてみる。いろいろな出来事から自分の物事に対する思いが分かってくる。

【男の育休】について,育休を取得すると決めた時から実際に育休を取得して10か月以上経過したぼくの経験に基づく【育休観】をかいていきたい。

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育休を取得すると決めた時

悩み抜いたからこそ分かった自分の【仕事観】

育休取得を決めたきっかけは,奥さんの一言だった。「育休とってよ」

以前同じ職場にいた仲の良い先輩(男)が前年に1年間の育休を取得していたことが大きなきっかけではあった。

ただ,【仕事をしたい】という思いもかなり強かった。だから悩んだ。その年でないと関われない仕事があったからだ。仕事はやめない限り30数年は続けることができる。育休を取得できる機会は一生に一度しかないかもしれない。希少性に魅力を感じたことも否定しない。

ここで自分の【仕事観】がよく分かった。気が付いた。選択肢は細かく分けるといくつもある。育休を取得するにしても例えば1か月の短期や3か月くらいといった選択肢だ。

でも自分の中では,2択しかなかった。仕事をしたいから①育休を取らない,中途半端になりたくないから②1年間の育休を取得する,この2択だった。

年度内に途中でというのは仕事上,中途半端に関わることになるため迷惑になることのほうが多いのではないかということ。年度内に途中で抜けたり復帰したりすると,自分がやりたい仕事をできないと分かっていたということ。

ぼくは,身勝手だとも思ったが,やりたいと思える仕事を中途半端にしたくなかったし,中途半端になるくらいなら,育休を取得しようと思ったのだ。

中途半端にしたくない。やりたい仕事は可能な限り全力でやりたい。それが仕事に対する思いだったのだと気が付けた。

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育休に入る前

育休に期待していたこと

育休を取得すると決めた時から,もちろんその年度内はしっかりと仕事をやるにしても,いざ育休に入ると,育児や家事が最優先であり大前提だとしても,「どう過ごそう。何をして過ごそう。」と自分なりに考えた。

奥さんともよく話をした。(←これが一番大事なこと)

仕事をしていない自分となると,10年ぶりくらいか。そんな自分になることに対して現実味がなくソワソワしていた。一体どんな日々になるだろうと。経験したことのないことをやるって勇気が要るけれど,やっぱり楽しみだから。

ここでも自分の【人生観】について思い出したことがあった。おそらくほとんどの人がそうであるように,ぼくはあまり人がやらないことをやってみたくなる人間だったのだ。

【人とちがうことをしたい】そうやって自分の個性やアイデンティティみたいなものを見出していた学生時代を思い出した

世の中的に【男の育休】が浸透している時代ではあるが,まだまだ身の回りの男で育休を取得した人は少なかったし,ましてや1年間となるとほとんど聞いたことがなかった。

育休をとれば,今までと違う毎日が待っている。環境が大きく変わる。環境が変われば自分という人間も変われるのではないか。

そんなことを期待していたことも事実だった。

言われて腹が立ったこと

年度末になる(育休開始がせまってくる)と,育休を取得すると宣言する場面が訪れる。その時に言われたことでその人の人生観だったり,仕事観が見えてくる。

言われて腹が立った2つのことを紹介したい。いずれも女性に言われたことだ。もちろんその言葉を言った女性は本心からではないとは思う。建前的におもしろおかしく言っていた場合もあるからだ。

でも,腹が立った。腹が立ったということは,自分の中に【何か】に触れたのだ。そこから分かる【自分の価値観】

仕事大変だもんね!

言われて一番腹が立った言葉は,これだ。

「育休とるの!?いいなぁ~!仕事大変だもんねー。1年間ゆっくり休めるねー!」

仕事を休みたいから育休を取得するのではない。子どもが0歳だったり1歳だったり3歳だったりのかけがえのない時期に自分も子どもや家族と一緒に過ごしたいだけだ。奥さんの負担を減らしたり,自分自身の親としての務めだったり,家庭の将来についてじっくり考えたりする時間を得るためだ。本当に腹が立った。言われた言葉にどう自分が反応するかということでも【自分の価値観】を改めて知ることができたように思う。

旦那とずっと一緒とか無理

これは腹が立ったというよりも残念な人だなと悲しくなった。家庭の事情はいろいろあるので,ぼくが言えることではないが。ぼくにとっては嫌な言葉だったのだ。だからといって,言い返しはしない。

「え,育休!?1年も!?旦那がずっと家にいるとか絶対無理ー!」

言い方はあえて腹が立つ感じに書いているが,クールに「旦那が1年も育休?絶対何もしないし,けんかばかりしそう」みたいなパターンもある。

ぼくが思ったのは,【そんなふうにしか旦那さんを見れていないのか!】ということと同時に,【そう思われる旦那さんの日頃の行いがよくないのか】ということだった。

子どもにとっては絶対にいいのに。

旦那さんにとっても育休を経験することで家事や育児の大変さが分かって奥さんを労わることができるのに。

奥さんにとっても大変な家事や育児を旦那さんがやることでストレスが減ったりやりたいことができたりするのに。

なんて思ったが,実際に自分がまだ未経験だったのでそんなことは言えていない。

今なら言える。実体験を伴った真実の言葉を。

こういったことでも自分の【理想の家族像】や【夫婦観】などが垣間見えた。

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育休突入後

社会の最小単位である【家庭】

まずはすべての家事と育児ができるようにということでがんばった。

家事をやっているとあることに気が付く。【家事ができる人は仕事もできるのではないか】と。それで『家事できる人は仕事もできる説』と題した記事も書いてみた。

ある程度(奥さんと同程度),家事や育児ができるようになると,家事の役割分担よりも「できるときにできる人ができることをやる」というスタンスに変わっていった。それも自然に。

これは大きな成果だと思った。料理にしても,「ここまでやっておいたから,続きお願い」ということができるのだ。ぼくが上の子とお風呂に入っている間に奥さんが料理をやり始め,ぼくと上の子がお風呂から出て奥さんと下の子がお風呂に入り始めると料理を交代する。こんなことが可能なのだ。めちゃくちゃ時短になるし,協力することでお互いに対して「ありがとう」と言い合える。子どもは親が協力して感謝し合っている両親を見て育つことができる。誰にとっても最高というわけだ。

そういった家事シェアについての記事も以下にはっておく。

子どもは社会の最小単位である家庭での経験を基本として,広い社会に出ていくことになる。少なくとも家庭という社会では協力し合い,感謝し合い,労い合うような場をつくっておきたいものだ。

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現在の価値観

育休は人生を変える!?

何をもって【人生を変える】というのか,よく分からないが,【自分は変わった】と言えるし,【成長した】とも言える。

育休中にやったことといえば,1月末にふりかえってみた記事を参考にしてほしいが(誰も見ていないが)普段のように仕事をしていれば,その忙しさを言い訳に思いつきもしなかったことがたくさんあった。

分かりやすい例でいえば,【資格をとる】とか【ブログ100記事】とか【読書100冊】とか【DIY】とか【家庭菜園】とか【旅行しまくる】とか【家計の見直し】とかだろう。これらが,大前提である家事や育児もたくさんできるようになったこと,子どもとたくさん関われて信頼関係が築けたことの上に成り立つこと。

その意味では【人生が変わる】貴重な時期だったといえるかもしれない。

ただ,本当により良く変えていけるかは,今後の自分次第ということを忘れてはいけない。

絶対に無駄にしない

育休を通して【自分の価値観】が分かったように思う。広くいうと人生観。ここでいう人生観とは,人生において自分が何を大事にしたいかということだが,自分の言動や,起きた出来事に対する自分の無意識な反応などでよく感じ取ることができた。

家族観(どんな家族でありたいか)

夫婦観(どんな夫婦でありたいか)

子育て観(どんな子育てをしたか)

仕事観(仕事に対する思い・価値観)

金銭観(何にお金をかけて,何をケチるか)

個人で考えればいいこと,奥さんと相談すべきこと,家庭全体を踏まえて考えなくてはいけないこと。

それぞれ多くの視点で考えることで,より自分にとって信用できる価値観になっていく。

自分の現在地を確認することもできる。

育休を通して分かったことがたくさんある。だからこそ,おすすめする。すべてのパパさんに育休を取得してほしい。いろいろな理由で取得できない人もいることは分かってはいるが,機会があればぜひ。

というところで,ぼくの育休観。

自分の大事にしたいことがわかる。人生について,家庭について,夫婦について,子どもについて,仕事について,自分について。そんなかけがえのない時間だ。

なんだか育休最後の日に書くような内容になってしまったのは,育休の【終わり】を意識しているからだろう。

とにかくあらゆることをプラスにすること。自分がやったことを前向きにとらえること。自分に起きた出来事は自分にとって必要なことだったんだと言い聞かせ活かすこと。それが自分の基本スタンスだということが分かった。

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