「育休なんて自分には関係ない!」→ぼくが育休を取得した経緯

育休観
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 ぼくは,仕事は好きなほうだと思います。嫌いではないし,苦手でもない。

たまに嫌なときはありますが。「育休なんて自分には関係ない!」と思っていたところ,

きっかけを与えてくれたのは,奥さん職場の先輩でした。

 今回は,そんなぼくが育休を取得した経緯や思いを書いていきます。

育休ぼく
育休ぼく

育休なんて おれには関係ない!

奥さん
奥さん

育休とったら?

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気づけば,結婚,新築の家,子どもができて父親に。

 ぼくは,転職を3回経験しています。大卒で採用されたNPOで1年間働き,2年目とある議員の秘書,3年目は肉体労働といったように1年おきに仕事を変えました。転職には,エネルギーが必要で,今思うと,若かったからこそできたことかもしれません。

 25歳で今の職に就き,8年が経ちました。8年も同じ仕事を続けられた自分にびっくりしていると同時に,年を重ねたなと実感します。この8年の間に,気が付けば結婚もして家も建てて2児の父親になっていました。

 この時点において,後悔や疑問は一切ありません。ただ一つ,ふと思ったのは,「このままずっと仕事を続けていくのか」ということでした。

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このままずっと仕事を続けていくのか

 年数を重ねていけばいくほど,そこは自分の居場所となり,安住の地となっていきます。経験を重ねてキャリアアップ,仕事の中で様々な業務を経てスキルアップ,職場での立場や地位も確立されて昇進,後輩や部下もできて頼られる存在に。もちろん,このことは素晴らしいことであります。仕事に精を出して活躍することが社会のためとなり,世の中への貢献になるからです。

 ただ,一つ心にひっかかるものがあります。生涯このままずっと仕事を続けていくのか。これは転職したいとか,仕事を辞めたいという意味ではなく,毎日,朝仕事に行き,夜帰ってくるという「生活」を休みなく,ずっと続けていくのか,という意味です。

育休ぼく
育休ぼく

終わりなき日常を生きろというのか…

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仕事は好き。いろいろなことを与えてくれるから。

 ぼくは決して今の仕事が嫌いでも苦手でもありません。嫌なことはたまにあります。どんな仕事にも共通していえることは,楽しいこともあるし,つらいこともあるということです。悩むこともあれば,喜びを与えてくれることもあります。

 得られるものはお金だけではないとも思っています。仕事は人間の健全な生活に欠かせないものだとも思います。

 社会人となって11年目のぼくは,たくさんのことを得ました。もちろん,いやだなと思うこともあれば,がんばろうと思うこともあります。仕事は,脱力感,達成感,絶望感,充実感などたくさんのものを与えてくれます。自分次第で。

 ただ,そんな尊い仕事の中だけでは決して得られないものがあるのではないかと思ったのです。

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ワークとライフのバランス

 仕事は、暮らしを支え、生きがいや喜びをもたらす。同時に、家事・育児、近隣との付き合いなどの生活も暮らしには欠かすことはできないものであり、その充実があってこそ、人生の生きがい、喜びは倍増する。

引用元:内閣府「仕事と生活の調和」推進サイト

 「ワークライフバランス」という言葉があります。「仕事と生活の調和」と訳され「多様な生き方が選択・実現できる社会を目指す考え方」という意味だそうです。様々な解釈ができそうですが,みなさんはどうでしょう。今の自分の生活を考えたときに,ワークとライフの比率はどうでしょうか。

育休ぼく
育休ぼく

ん~全体を10だとして,だいたいこんなもんかな。

結婚前    ワーク9:ライフ1

結婚後    ワーク9:ライフ1

1人目出産後 ワーク7:ライフ3

2人目妊娠後 ワーク6:ライフ4

 「費やす時間」なのか「注ぐエネルギー」なのか「心のベクトル」なのか,何を基準に比率を考えるかにもよりますが。時間だけを考えると仕事をしている間の拘束時間でいうと,決してライフがワークを上回ることはないですが,気持ちというか心がどちらに向いているかという基準でいうと,2人目の出産直後は,ライフに傾いていたかもしれません。

 要するに,このバランスが取れていることこそ,より豊かな人生を送れるのではないか,というかバランスを取った生き方をしてみたいと思いました。

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人生の充実における「育休」という選択肢

 実は,2人目の子どもが生まれてから1か月ほど経って,はじめて育休という選択肢があることに気づきました。気づきましたというよりも,奥さんが与えてくれました。2人目出産時点では,1人目の子どもが2歳。幼稚園にも通い始めたころでした。

 おそらく理由の一つは,男には一生分かりようのない出産や産後の大変さ。ぼくが家にいることで奥さんは助かると思ってくれたので,提案してくれたのだと思います。(どれだけ本気だったかは分かりません。)とにかく,それまでは,「自分」と「育休」は,結びついていませんでした。

奥さん
奥さん

育休とったら?とればいいのに。とってほしい!

 もう一つ重要な育休取得のきっかけがあります。ぼくが育休を身近に感じられたのは,以前一緒に働いたことのある先輩が,すでに育休を取得していたからでした。仲の良い先輩がすでに育休を取っていなかったら,自分も取ろうなどとは思っていなかったはずです。

 そういった意味では,ぼくは運がよかったです。育休という選択肢を真剣に考えることができたのは,その先輩と奥さんのおかげです。

前の職場の先輩
前の職場の先輩

1年間育休とったよ。早く働きたくなったよ。育休を取れたことに感謝だよ。仕事をできることにも感謝だよ。子どもと過ごせたかけがえのない時間だったよ。

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人生100年時代における生き方と働き方

 「人生100年時代」という言葉が生まれるきっかけとなった「ライフシフト」の共著者リンダ・グラットン氏は、多くの人が100歳以上長生きするようになれば、人は75歳から85歳まで働かなくてはならなくなると予想しています。

引用元:朝日新聞Reライフネット「人生100年時代を幸せに生きる方法」

 ぼくたちの世代はおそらく,70~80歳まで仕事をする世代です。22歳で就職したとしたら,48~58年間も仕事をすることになります。ずーーっと休みなく。

育休ぼく(33歳)
育休ぼく(33歳)

あと37~47年も仕事を続けるのか…!

途方もない…。このままでいいのか…。

 終身雇用の時代は終わり,自由な生き方,働き方が求められている時代。そんな時代においても,仕事を辞めたり,転職したりといったチャレンジはなかなか勇気の要ることだし,リスクをとるわけにもいきません。

 そこで,一つの選択肢として育休を取得することで,仕事から離れて家庭に入り,自らの生き方や働き方を見つめなおす,そんな期間を確保できるかもしれません。

 これは,どれくらいの期間,育休を取得するかによって大きく変わりますが,まず間違いなく,家族や自分と向き合うことで,働き方に対する意識も変わりますし,むしろ変わらないことで確信を得られるかもしれません。

 私たちは、これまでの学び方、働き方、人生設計などを見直すことが必要です。来たるべき「人生100年時代」を長生きすることが幸せな時代にするためには、個人の意識だけではなく社会システムも含めた改善が必要になるのです。

引用元:朝日新聞Reライフネット「人生100年時代を幸せに生きる方法」
どこかの誰か
どこかの誰か

こんなこと言って大丈夫?某国の某首相が,「育休中のリスキリング(学び直し)発言」で炎上してなかった?

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簡単ではない「育休取得」

 そうはいっても,取りたいからと言ってとれるものではありません。家庭や職場の事情,人間関係なのか金銭的な理由なのか。自分は取りたくても奥さんは取ってほしくないという場合もあれば,自分や奥さんは同意しても職場が許してくれないであるとか,気持ちの面ではとれるけど,金銭的に厳しいという家庭もあります。子どもが1歳を過ぎると手当金や給付金も出ません。

 先述した通り,ぼくの場合は,本当にありがたいことに奥さんから提案してくれたし,職場の理解もありました。感謝しかありません。お金のことについては,今後,更新していく予定ですが,育休に入ってから,育児以外の時間は,まず家計の見直しをしました。簡単に取得できるものではないものだからこそ,無駄にしてはいけません。最優先は育児や家事ですが,家庭や子どもにとってプラスになることはどんどんしていかなければなりません。

 >>参考「厚生労働省 育児給付」

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勇気を出して,覚悟をもって取得した育休

 「育休パパ」という言葉に嫌悪感を感じている人たちが一定いることは知っています。検索すれば簡単に出てきますが,もはや死語となった「イクメン」という言葉や「男の育休」なんて迷惑でしかないという思っている人もたくさんいるようです。だからこそ,このブログを通じて,男の育休のすばらしさを伝えていきたいです。

 育休は単なる休みではありません。仕事がいやだから休むのでもありません。

 育休を通じて自分も成長する。そのことで奥さんが少しでも楽になる。家庭環境も良くなる。子どもにもプラスになる。

 このブログを読んでいる育休パパたちへ,勇気を出して,覚悟をもって育休を取得しましたか。この貴重な育休という時間を決して無駄にしてはいけません。

 今の自分,家庭,子どもに対してプラスになることはすべてやりましょう。
 

 少しでも育休に前向きになってくれるパパさんが増えることを願っています!

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