1年間の育休を取得している男のブログです。
離乳食に挑戦しました。やってみてわかったこと…本当に離乳食って大変。
大変すぎて,どんなママさんも聞ける人に聞きまくって,調べつくして,ありとあらゆる方法を試して,それでも食べてくれない…と悩んでいるはずです。
本当に大変ですよね。
何が大変かって,何を作るか決めることから大変。
作ることもめちゃくちゃ大変。奥さんってすげぇ。
何より大変なのが,食べさせること。
「食べさせる」という気持ちをもっていたことが間違いでした。
「食べてもらう」という感覚を少しでももつと,気持ち的には楽になりました。
ただ!相変わらず食べてもらえないとイライラもするし,かなしいし,果たすべき義務を放棄しているような変な感覚にもなってしまい…・
自分がどうということはありませんが,いわゆる「責任感」みたいなものが強すぎる人だと,食べてくれない現実を目の前に,ショックが大きいのではないでしょうか。
無理やり押し込むように食べさせてしまったり,哺乳瓶の先っぽを口元に近づけて,口を開けた隙に口の中に無理やり入れてみたり,食べてくれないショックやイライラでついつい,無表情(もしくは不機嫌な表情)で食べさせようとしてしまったり…きっと逆効果になるようなことをたくさんしてしまいました。
離乳食がはじまって,3ヶ月ほどが経ちました。本当に大変だと実感している離乳食についてまとめていきます。
1.離乳食の大変さ
市販のベビーフードみたいなやつ買えばいいじゃん。と思っていたけど,調べてみると賛否どちらの意見もありますよね。
噛む力などの「体の発達に遅れがでる」や栄養素が偏るなどの「栄養面の影響」など。
だとすると,やはり作るしかないのか。
離乳食は,ほとんど奥さんに任せていました。少しくらいはやってみようと思っても,やったことのないことをやるというのはなかなか勇気やエネルギーが要ることで…。
参加してみた自治体主催の「離乳食講座」
せっかく育休中なのだからと奥さんに提案され,言われるがまま行ってみました。
参加希望者が多いとのことで,奥さんは参加できず,一人で行ってきました。
月齢別にどんなものを作ればいいのか,実演を交えて教えていただきました。
悩み相談や質問コーナーもあり,離乳食に苦労されているママさんたちにとって不可欠な講座なのだと実感しました。
以下のことを学びました。
- 食べない原因はさまざまある
- 味が合わないのかもしれない
- 空腹ではないのかもしれない
- スプーンの形や舌ざわりがいやなのかもしれない
- 無理やり食べさせてはいけない
- スプーンは目線くらいの高い位置で待機させて,赤ちゃんから食べるのを待つ
経験しないと分からなかった
大変なのは,作るだけと思っていました。もちろん,作るのも大変なのですが,最も大変なのは,食べさせることでした。
もう無理…。心折れた。
これまで,奥さんに任せきりだったので,少しずつやってみることに。
離乳食初期のときに,10倍がゆをさらに裏ごしでペースト状にする時からもう難しかったです。
がんばってひたすら裏ごしでコスコスしてみましたが,到底食べられるようなものにはなりませんでした。
あとは,奥さんの指示で,ホウレン草やたまねぎを蒸したものを潰してコスコスしてペースト状にするような手伝いをしました。
できた!とりあえず,作れた!となったら,次は食べさせる段階です。
食べてくれるかな~。
おいしいかな~。
この時点では,何もわかっていませんでした。ドキドキわくわくしながら,食べさせてみると,はじめの一口ぱくっときてくれました!
すると,ものすごい顔になりました。渋いというか苦悶の表情というか,そんなところにシワが入るの?っていう位置にシワが入ったりして。
当然,それから二度と口を開けることはなく…。
ただ,離乳食講座で言っていたじゃないか!
きっとスプーンの大きさや形がよくなかったんだ!
味を変えれば食べてくれる!
甘かった…。本当に食べてくれませんね。何度も「食べてくれない」という経験をして,ようやく奥さんの気持ちが分かったような気がしました。
2.やってしまった失敗談
「無理やり食べさせてはいけない」ということは,分かっていても,一方では,「食べさせないと栄養不足になる」などと言われませんか。
誰かに言われないまでも,「体の発達が~」とか「栄養が足りない」とか「成長しない」とか「同じくらいの月齢の子はたくさん食べている」といった自分にとってプラスなのかマイナスなのか,そのどちらともいえない情報を得てしまう機会がたくさんあります。
これが自分の意志を簡単に曲げてしまうわけです。
「絶対に食べさせないと」という焦り
何度もの無理やり食べさせてしまいました。その原因は何かと自分なりに考えてみました。
焦りです。プレッシャーです。使命感です。責任感です。
仕事でもそうですよね。自分に課せられた仕事を完遂しないと納得できないというか,周りに迷惑がかかるというか,評価が下がるというか…。
育休中のぼくにとって,最も大事なのは,育児です。子育てです。それに関わることが最優先事項です。やるべきことです。やらなくてはいけないことです。
その最優先事項の中でも「離乳食を食べさせる」というのは,かなり上位に位置します。食べてなんぼ。食べなきゃ育たない。成長しないと思っているから。
それができない自分は,「何のための育休なのか」と自己嫌悪に陥ってしまいます。
あと一口食べてくれたらやめようと思い,無理やり口の中に入れてしまい,いや,もう一口いけるかも,と思い,また口に押し込む。
子どもからすると,苦行ですよね。食べたいと思うわけがない。
何に焦っているのか,ねじまがった義務感が子どもを苦しめているような気がしました。
「食べてくれたら嬉しい」という自己満足
この場合の「嬉しい」のは,自分なんですね。自分でしかない。
「子どものためなんだ!」という最強の武器を振りかざして,無理やり食べさせて,
だって食べさせないと,栄養が足りないから!
もうやめてあげたら?かわいそうよ
(いやいや,あなたが心折れたっていうから,おれが頑張って食べさせようとしているのではないか!!)
とは言えず。
そうはいっても,確かにかわいそう。イライラしすぎて,上の3歳の子が「朝ごはん食べたくないーー!!」と言ってきたときには,つい怒ってしまいました。
ごめん,上の子(3歳)
というわけで,いくつかやってみたこと。奥さんが友達からアドバイスしてもらったことなどを紹介します。
だいぶ食べてくれるようになりました。
3.いろいろやってみた
やってよかったのか,よくないのか,うまくいったのか、いってないのか,分かりませんが,試しにやってみたことなどを紹介します。
にこにこ作戦
ある時,気づきました。スプーンを持ち,子どもの口にあーんと持っていくとき…
自分って笑ってないな…
無表情であーんと棒読みで,あげている自分に気づきました。
はじめはもっと笑顔で,食べてくれるかな,どうかなってわくわくしながら,「どうぞ!」とか「あーん!」とか言いながらあげていたことを思い出しました。
というわけで,「にこにこ作戦」です。
食事は楽しくないと!!
食事が楽しい=食べてくれる!
という安易な発想です。
少し,こちょこちょしてみたり,鼻やほっぺをつんつんしてみたり,子どもが笑顔になるために,自分も笑顔になって,食べさせようとしました。
一定の効果はあったと思います。
全然,食べてくれないという状況になれば,不安だったり,イライラだったり,ショックだったり,マイナスの感情になってしまい,自分の表情が固まってしまいます。
誰かを楽しませようとするための最適な方法は,まず自分が楽しむということです。
もちろん,楽しくないですけど,ほんの少し,心の余裕がでますし,わが子の笑顔はいつでも最高にかわいいものです。
おなか減ってたら食べるよね?
こんなことを書くと怒られそうですが,わりと奥さんはすぐ乳をのませます。
そのほうが子どもが落ち着くし,ぼく自身もちょっと困ったら,「早く乳飲ませてあげて!」と奥さんに頼っていたからです。
本当に,乳の力は絶大です。だからこそ,その乳を活用しようと思いました。
どなたでもやっていることだと思いますが,食事の前には授乳しない。食事のあとにご褒美のように授乳する。ということです。
とはいっても,最近,かなり授乳の数が減りました。たくさん食べてくれたあと,授乳しなくても大丈夫なようになりました。
最近,体調をくずしたこともあってか,あまり食べてくれなくなったので,授乳回数がまた増えてしまっていますが…。
ミルク混ぜる作戦
ミルクが嫌いな赤ちゃんはなかなかいないと思います。全く食べてくれなかった時期に,ミルクを離乳食に混ぜると,食べてくれるようになりました。
ただ…
ミルクが混ざったものしか食べなくなるんじゃないか心配…。
でも,食べてくれないよりはマシかなと思い,ミルクを混ぜるようにした時期がありました。
それと,10倍がゆや7倍がゆを全然食べてくれない時期に,ミルクを混ぜてもあまり効果がなかったとき,パンがゆにミルクを混ぜると最強でした。
めちゃくちゃたくさん食べてくれて感動しました。これも,この濃ゆいミルクパンがゆしか食べなくなったら嫌だなと思いましたが,
全然,食べないよりはマシか!
という結論に至り,朝はよくミルクパンがゆをあげていました。
ボーロ作戦
この作戦は,食事自体が嫌にならないための作戦です。離乳食を食べてくれないという人の中に,よく「イスに座るのも嫌がる」といった悩みを目にします。
なので,ボーロでもなんでも,その子が好きなおかしを最初や食事の間にあげるというものです。
あくまでも,ステージに乗せるための作戦です。とりあえず,座るようにはなると思います。
例えば,食事をするイスに座ったら,1つ食べさせて,離乳食を2,3口食べたら,1つ食べさせて,といったようなかたちです。
これも,ボーロやおかしがないと,ご飯を食べなくなることを懸念されると思いますが,離乳食をそれなりに食べてくれたら良しとしていました。
ボーロも無添加のものや甘すぎないものも売られているので,そういったお菓子ならマシかなという判断です。
ベビーフード研究+合体技
ある時,気が付きました。食べるものと食べないものがある。
そうか!これも大人と同じか!!
おいしければ食べるし,おいしくなかったら食べない。
子どもにとって何がおいしく感じるのか,自分でベビーフードを食べてみることが大切だと気づきました。
そこに,足りないとされる栄養素を含んだものを足して食べさせると,少しずつ食べてくれる量が増えたような気がします。
食べられる量と食べられる種類を少しずつ増やしていくには,効果的だと思いました。
目の前の食べ物に全集中!
周りの環境を整えることも必要だと気づきました。目の前にいろいろなものがあると,どうしても気が散ります。誰でもそうです。
食べるときは,目に入る範囲には,食べることに使うものしか置かないなど。
逆に,機嫌がよくなるので,いつもスプーンを2つ用意しています。
自分でもったり,なめたりする用のスプーンと,食べさせるとき用のスプーンです。
何が良いのか分かりませんが,手持無沙汰にはなりません。手持無沙汰になると,イスから降りようとしたり,食事が終わったと錯覚して,「早くこのイスから解放しろー!」と言わんばかりに泣いてしまいます。
まずは,土俵にいさせることが大切です。
子どもは自分で食べたい!「BLW法」
ぼくの奥さんが推奨していたこの方法。
BLWはBaby-Led Weaning(ベイビー・レッド・ウィーニング)の略
食べる量・ペース・順番などを赤ちゃん自身が決めます。
赤ちゃんの意志を尊重することができ、自尊心を高めることができます。
引用元:日本BLW協会
要するに,手づかみ食べです。
詳しくは,イギリス発の手づかみ食べ離乳法「BLW」が話題に。いったいどんなもの?をご覧ください。
BLWの基本とは
●赤ちゃんの気分がいいときに、家族と一緒にテーブルを囲んで食べる
●赤ちゃんがつかみやすい大きさや形の食材をテーブルに2~3種類置き、自由に食べさせる。ペースト状などにした離乳食は置かない
●ママやパパが食べさせるのではなく、赤ちゃんが自ら食べるようにする
●食べる量や速さなどは、赤ちゃんのペースで。小食でも、赤ちゃんが食べないなら気にしないで大丈夫
●赤ちゃんが欲しがる間は、授乳(母乳やミルク)を続ける
机やイス,顔の周りや服など,ありとあらゆるところが,めちゃくちゃになりますが,これもかなり効果的でした。
うちの子どもは,とにかくなんでも手にしたものは口へもっていき,なめます。なので,大根やにんじん,かぼちゃ,じゃがいもなど,蒸して小さくしたもの,スティックにしたものを,目の前に置いておくと,パクっと食べます。
食べにくそうにするものもありますが,時間をかけてゆっくりと食べます。
ただ注意が必要なのは,窒息です。これが本当に怖くて実践しないという選択をとった方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
上記のリンクにもしっかりと窒息に関する注意が書かれていますので,実践される方はよく読んで実践してみてください。
4.子どもの視点,子どものペース
「食べさせる」意識よりもどうしたら「食べてくれるか」といった視点をもつと少しだけ,気が楽になりました。
ぼくは,どうしても,自分が主体となって「食べさせないと」と思いすぎていたからです。
子ども視点で考えると「食べてもらうためには…」という発想で物事を考えるようになります。
食事って楽しいほうがいいよね,おいしければ食べるよね,食事に集中できる環境じゃないとね,自分から食べられるようにしてあげたらいいよね,などです。
本当に,たくさんの失敗をしてしまっています。
でも,経験しているからこそ,なんとなくではありますが,その大変さを実感しました。
世の中のパパさん,ぼくは少ししかできていませんが,離乳食にぜひ挑戦してください!作れないなら,食べさせることだけでも!
ぼくは,子どものペースに任せるようになってからは,1時間くらいかかっています。
今までは,早く食べさせたいと思いすぎて,そそくさと無理やり食べさせていました。
子どものペースで食べさせようと思ったら,1時間くらいはかかります。
がんばろう!パパさんたち!
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