育休を取得すると願いが叶う。
だから,機会があるのなら…。チャンスがあるのなら…。逃さずに掴んでほしい。
現在,育休を取得して294日が経過した。8か月と18日が経過した。育休を取得する前は,いろんな思いに駆られた。「本当に仕事を1年間も休んでしまっていいのか」という思いもあったし,そうはいっても「1年間もある休みにどんなことができるか」といううきうきした思いもあったし,「仕事をしない分,育児や家事をがんばろう!」という思いもあった。
ただ,心の奥では不安や懸念があったので,「劇的で特別な日々にする!など過度に期待しないで,毎日の中でできることをやっていこう。とにかく子どもや家庭最優先でがんばろう!」と表面上は,謙虚に振舞っていたように思う。
世の中という広い世界でも,世間という比較的せまい世界でも「男の育休についての是非」はよく耳にする。育休を取得したこともないのに,「とるべき!」というのも,「必要ない!」というのも滑稽だ。
ただ,今なら実感を伴った言葉を綴れる。
常に自分の体験から出発して正直に考えてゆけ
『君たちはどう生きるか』 吉野源三郎
真実の経験とは,自分自身で行動したこと,考えたことでしか得られない。
1年間の育休。男の育休。夫婦で育休。これらはぼくが実際に経験したことだ。だから,その経験をもとに語ることができる。
「ずっと一緒に」という気持ち
思い出してほしい。思い出すのは出来事というよりも,その当時の気持ちだ。その当時の気持ちを思い出したからと言って,その時の気持ちになれるわけではない。それは重々承知の上で聞いてほしい。
全員とは言わないまでも,誰しもが一度はこんな気持ちになったことがないだろうか。
奥さんと付き合う前の話。もっと一緒にいたいという気持ち。
奥さんと付き合ったばかりの頃の話。ずっと一緒にいたいという気持ち。
恋人になったばかりの頃の話。どこにも行かなくていいから,できるだけ一緒にいたいという気持ち。
朝が来て仕事に行かなければならない時も,休んで2人でどこかに行きたいなという気持ち。
何もいらないから四六時中ずっと一緒にいたいという気持ち。
冷静に考えてみると,これらのことが叶ったんだと気が付いた。もちろん,時間も経っているし,付き合ったばかりの頃の気持ちにはなれない。
でも,よくよく考えてみると,あの時願ったことが,かたちを変えて叶ったんだなぁと思った。最近。
贅沢な選択~いてもいなくてもいい
しかも,選択できるというのが贅沢すぎる。
一緒にいようと思えばいられるし,別行動をしようと思えばできる。
交互に子どもを見れば,お互いにフリーな時間をつくることができる。
「じぶん時間」をお互いに確保できる。
「夫婦時間」を好きなだけ確保できる。
「家族の時間」もいくらでも。
こんなに贅沢な選択があるだろうか。
夫婦時間の過ごし方~だらだらすればいい
実際にどんなことをして過ごすかというと,一番多かったのはきっと海外ドラマや映画を見たことだろう。
夫婦で協力すれば,子どもを夜19時台に寝かしつけることを習慣にできた。だいたい20時以降は,「夫婦時間」かお互いの「ひとり時間」だ。
だらだらとドラマを見たり,曲を聞いたり,子どもの話をしたりすることが多かった。
やっぱり,高め合っていける仲でないといけないし,協力できる仲でないといけない。
共に子どもを育てるんだという気持ちが大事だと思う。完璧な人間はいないから,補い合えばいいと思う。
それを実行できたと思っている。
夫婦で休んでいたからこそ~どうせなら楽しく
夫婦でいると,コミュニケーションが増えてくる。する必要のない会話もあるだろうが,しないよりはしたほうがいいと思う。
家事や育児がマストで最優先事項ではあるが,その中で家族のために「やりたいこと」というのが湧き出てくる。
「庭で野菜育てよ!」とか「DIYしよ!」とか「断捨離しよ!」とか。
1人ではなかなか億劫なことも,2人でやれば,やる気になる。
ただ,使っていない部屋の片づけって優先順位的にはいつも下位にいるので,なかなかやる気になれない。最下位といっても過言ではない。
だからこそ,1人がやる気になって,もう1人はやる気なしだと軋轢が生まれてしまうこともあるので,お互いのタイミングを大事にしてやるといい。
庭で野菜を育てることも,DIYをすることも,【家】のことだから一人でやるよりも一緒に相談したり,お店をまわったり,動画をみて勉強したりしながらやると楽しんでできる。
どうせやるなら楽しくやるほうがいいから。
ちょうどいい時間~バランスが大事
付き合ったばかりの頃は「四六時中一緒にいたい」と心の底から思っていた。そうはいっても夫婦だから。
いや,夫婦といえど,四六時中ずっと一緒というわけにはいかない。
一番大切なのは「適当」だ。「適切」だ。やっぱり,何事にも適切なものがある。
カルピスは4倍希釈が一番おいしく飲めるように,夫婦の時間も適切な量がある。
まずそれを肌感でいいので,感じ取ることだ。夫婦によってちがうから。
ある夫婦は何年経とうとも,四六時中一緒がいい!という場合もあるだろうし,1日に2時間くらいがちょうどいいという場合もあるし,人それぞれ。その夫婦相応の適切な時間がきっとあるはずだ。
それをいち早く感覚で身につけることが大事だ。
うちはどうだろう。たぶん,平日の日中は週に2,3日一緒に過ごすことがちょうどよくて,あとは別行動。平日の夜は夜の時間が20時から23時くらいの3時間あったとして半分は一緒,もう半分は個人の時間くらいがちょうどいいのかも。
夜は,一緒に映画やドラマを見る時間もあれば,ぼくは本を読んだり,スマホをいじったり。奥さんは裁縫をしたり,スマホをいじったり。同じ空間にいても別のことをすることもある。
夫婦間のお互いにとって「ちょうどいい時間」を一致させれば夫婦仲は保たれるのではないだろうか。
ちょうどよく過ごせるようになったら,イライラしなくて済むし,仲良く過ごせる。
良い子育てをしたいなら,夫婦仲良く
『子どもはみんな問題児』 中川李枝子
育休を取得したからこそ叶ったこと
当初かこうと思っていた内容からだいぶズレてしまったが,修正していこうと思う。
叶ったこと。
願いを叶えることも,夫婦仲をよくしていくことも,色々なものの上に成り立つ。何事も基礎がしっかりしていれば,少々の揺らぎにも耐えられるように。
家事シェアもそのひとつだし,育児も一緒にやっている感覚が大事。互いに頼り合う姿勢も,任せ合う態度も大事。
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